Amazon Kindleを始めとした電子書籍サービスも随分一般的になってきてますよね。
便利なので私も利用しています。ポケットサイズの携帯端末で好きなだけ書籍データを持ち運べるのはやっぱり素晴らしい。
ちょっとした読み物からコミックや雑誌まで電子書籍サービスを愛用している私ですが、仕事柄必要な技術書や専門書、資格試験の参考書などは、未だに紙書籍を購入しています。
技術職という職業柄、月に1冊、多いときは2,3冊以上なにかしらの技術書を「未だに紙書籍で買っている」6つの理由をあげてみます。
1. 紙書籍の最大の利点は自由自在なページ送り
私が考える紙書籍の最大の利点は、データの検索における柔軟性。
技術書や参考書を見ていると、読み進めているうちに「さっき読んだところに戻りたいな」って思う事で多いと思うんです。
その他、特定の章に絞って読み返したいと思う事も良くある。
電子書籍では、冒頭から順々に読むのではなく特定箇所にジャンプするような読み方をする場合にはノンストレスで利用できないかな、が率直な感想です。
ページャ(スクロールバー)を操作してページをジャンプすることはできる。
でも、なんとなくこの辺のページだったんだけどな〜てのがやりづらいわけですよ。電子書籍は。
紙書籍の厚みから目的の記述がだいたいどのあたりにあったかってのを感覚で覚えている事ってないですか?
この辺りのページだったんだけど・・・ていう。
パラパラめくりながら目的のページを見つけ出す動作はどう考えても紙書籍の方が高速です。電子書籍のスクロールバーを細かく動かしていくのはちょっと辛い。
慣れ次第なのかもしれないですけどね。
検索ができるのは電子書籍の強力なメリット
特定のキーワードがわかっている場合は電子書籍に比較優位があリますね。キーワード検索でズバッと目的ページにジャンプできる場合は電子書籍が断然早い。キーワード自体がたくさんヒットすると逆に時間かかるけどね。
全ての電子書籍が対応するわけではありませんが、書籍としての記述をテキストとして認識する「リフロー型書籍」であれば特定のキーワードを指定して該当箇所にダイレクトでアクセスする事が可能なのです。
紙書籍でも巻末にキーワード索引が掲載されいることは珍しくありませんが、ページ番号調べてページめくって、、、前時代的ですよね。
この分野に関しては入力による検索の方が圧倒的に高速なのは間違いないです。
2. 紙ならではの書き込みの手軽さ
重要な記述へのマーカーや、ちょっとしたメモを追加して自分用にカスタマイズできる点など、紙書籍の直接書き込みできる手軽さはやっぱり捨てがたい。
最近の電子書籍、例えばKindleなんかはメモ機能を利用して電子ページ上に書き込みできますが、ちょっとしたメモ書きであれば紙とペンの手軽さには勝てないです。
仕事しててもメモ取るときって紙とペン使いません?
アレと同じなんです結局。
小学生の頃から鉛筆握らされてるわけですからペンを握る動作が染み付いてるんでしょうね。笑
そういう意味では、ノート型のペン付きタブレットとかであればメモ書きの手軽さを解消できそう。高いけどね。
3. 書籍内容「以外」から受ける刺激
書籍を購入する一番の目的って、その書籍に記載されている記述を読むためですよね。
それは間違いありません。なんですが。
専門書とか技術書、本棚に並べたくなるんだよなー。
部屋のアクセントとして、あえて目に入るようなところに置いておきたい書籍ってありますよね?
新書を購入した時、開封した時の紙とインクの匂いって素敵ですよね?
記述内容から情報を得ることが一番の目的。
その上で、付加価値である書籍を所有する事で得られる満足感はやっぱり紙書籍の方が大きいのです。
これ、地味に一番重要かもしれません。
4. 電子書籍は読む権利を買っているだけ
紙書籍を購入した場合は、自分が大切に本を管理していく事で半永久的に何度でも読む事ができます。
反対に、電子書籍を購入した場合は書籍を読む事ができる権利を購入しているだけななんですよ。
これがどういうことかって言うと、電子書籍の提供元会社が倒産したりサービスを打ち切った場合などは、購入した書籍であっても突然読むことができなくなる可能性がリスクとしてあるってことです。
技術書なんかは一旦読了してもしばらく後に読み返したい事が結構あったりする。
そういうときに紙書籍として手元においておけるってのは安心感抜群です。
もっとも、Amazon Kindleとかがサービス終了する未来は全く想像できませんが。
5. そもそも電子書籍化されていない
そもそも、マイナーな技術書だと電子書籍化されていないケースがあったりします。探してみると結構なかったりするんですよ。よりにもよって電子で欲しいやつに限ってなかったりする。
こればっかりはどうしようもないです。
今後電子書籍サービスが今よりさらに一般化すれば、全書籍が電子化される未来も来るのかもしれません。
6. わずかながらのリセールバリュー
紙書籍は不要になった場合に古本として売れるのも隠れたメリットですよ。
読書好きに怒られるかもしれませんが。
今は、メルカリやラクマで手軽に中古売買ができる国民総フリマ時代です。
法律で禁止されるもの以外のあらゆるものが売れる可能性ある以上、モノを購入するときにリセールバリューを意識することは大事です。
最も技術書や専門書を処分したいケースって、記述内容自体が時代遅れになった時が大半です。同じ書籍の新版が出たときとかね。
そういうケースだ旧版のリセールバリューもたかが知れていますが。
反対に、比較的新しい技術書を購入してみて「なんか違うなー」ってときに、さくっと中古で売って半値以上返ってきたりすることも珍しくないです。
電子書籍だと一生読み返さない書籍リストの中に埋もれるだけなので、不要になったときに価値が付くのは大事なメリットです。
使い分けが大事です
私の場合、技術書は紙書籍を押しますが電子書籍サービス自体は生活になくてはならないものになっています。
ちょっとした読み物を通勤電車の中でさっと読める手軽さは、鞄に紙書籍を入れて持ち運ぶことに比べれば一目瞭然です。
読み終わるごとに鞄から出し入れする手間もないし、持ち運びの過程で書籍自体がボロボロになることもない。
ただ、通勤電車で分厚い技術書を開きたいケースはよっぽどない。
本格的な書籍は自宅でコーヒーでも飲みながらゆっくり読めれば良い。だったら紙書籍でいいよねって話です。
ようは使い分けが重要です。
技術書であっても電子書籍のメリットを享受したい場合ももちろんあります。
ある程度の期間の出張時に大量の書籍を持ち歩きたいときとか。通勤の僅かな時間も使って知識詰め込みたいとかね。
ペーパーブックと電子書籍の両方揃えたいものもある
究極的には、紙で本を買ったら電子書籍もついてくるようなサービスがあれば一番いい。
私が愛用する電子書籍ストアである丸善系列が運営するhontoでは、読割50なるサービスを実施しています。
紙書籍購入後、5年間は同一タイトル電子書籍が50%OFFになる素晴らしいサービス。
両方そろえてシーンに応じて使い分けなんて事ができれば幸せですが、
合わせて書籍価格の150%はちょっと手が出しずらいですかなあ。
紙書籍を購入した場合は電子書籍データ無料!なんてサービスがあれば即座に飛びつくと思います。
Amazonさん、hontoさん、是非検討ください。
もしくは楽天ブックス頑張ってkoboにテコ入れしてくれ。紙書籍の購入においてあなたは最強。
コメント